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この本は、仕事の原点、もっと言えば生きる原点を教えてくれている

元東京海上日動火災保険常務取締役

現CeFIL理事長兼DBIC代表 

横塚 裕志

 この本を読んでいると、なんだかほっこり心が暖まってきます。幸せな優しい気分になります。それは、この本が「どんな人間も、もともと素晴らしい能力を持っている」という人間賛歌を主題にしているからだと思います。

 もともと素晴らしい能力を持ちながらも、組織やチームの中で活動すると、人間はなぜか不思議とその能力を発揮できない状況になってしまう生物のようです。本の中にも記述がありますが、私たちは小学生からずっと正解を出すことを求められてきたので、正解がいくつもある状況になると萎縮してしまうようです。「こんなことを言ったら馬鹿にされるかもしれない」とか「誰か何か言うまで待って正解を探ろう」とか。

 著者は、そこを「本音の対話」「仕事の可視化」「心のマネジメント」という兵器を使って、人間を素に戻し不安から解放させて、元気で楽しい暖かいチームに変身させていく、という強い考え方で多くのストーリーを進めていきます。

 私は今、企業がどのようにイノベーションを起こしていくかについて、いくつかの企業とチャレンジしていますが、人間の「創造性」は素の自分に戻った解放された状態でしか発揮できないということを痛感しています。組織の中でメンバーそれぞれが鎧を着て、仕事という建前や上司の忖度で活動している状態では、働き方改革もなにもありえません。

 この本は、仕事の原点、もっと言えば生きる原点を教えてくれていると思います。私は、この一貫した人間を愛する著者の気持ちに大きな拍手を贈りたい。そして、この本を多くの方が手に取って、元気なチームが日本の中に一つでも多くできていくことを願うものです。一見小さなチーム活動ですが、この元気が日本企業の復活のキーであると私は確信しています。